「声無きに聴き形無きに視る」

（礼記より）

「礼記（らいき）」と読みます。

儒教の経典である五経の一つです。

元々は親孝行のあるべき姿、親孝行の心得について書かれたものです。

子供は親が声を出して何かを言うより前、または何かをしようとする前にその気持ちを察して、心を尽くして親の面倒を見る心がけが大切だという教えです。

また、子は親がいないところでも絶えず親の姿を思い、その気持ちを察して行動するべきであるということです。

現在では親孝行についてだけではなく、よく察し、「注意が行き届いていること」を示す文言となり慣用句的に使われています。

耳に入る、聞いてわかる、見てわかる外面的な意見や噂、評判などの物事の表面的な部分を捉えるだけではなく目には見えない部分、聞こえない部分など内面的な部分にこそ真実が宿るというような意味合いで使われることもあります。

他者を慮ることが大切で、要するに「察っすることが大切」ということです。

「察すること」これは商売の基本ですね。

いや、商売に限らず、社会人として一番大切な部分ですね。

この能力が優れていれば優れ、察したことを行動に移すことが出来るほど、出来る社会人だと評価されます。

お客様が求めているものは何なのかを察し行動することが出来れば、お客様に喜んでいただけます。

会社が求めているものは何なのかを察し行動することが出来れば、会社を通じお客様に喜んでいただけます。

家族が求めているものは何なのかを察し行動することが出来れば、家族に喜んでいただけます。

常に相手の気持ちになって考える習慣が、人間的な成長にもなるのです。

そして、それが巡り巡って自分の評価として返ってきます。

自分都合だけでは生きていけません。

人間とは社会で生きるものだからです。

社会とは、自分と違う考え方の人と共に生きていくものです。

言われたからやるではなく、言われる前に行動できる我々でありたいですね。

お客様の気持ちになって考え、お客様に喜んでもらえるよう、今日も行動していきましょう。

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