「自分の思う限界は限界ではない」

（山川宗玄正眼寺住職）

“ある満月の晩でした。皆が寝に帰った後、いつものように一人で夜坐をしていました。ボーン、ボーンという時計の音で「あっ、2時だ」と分かる。それまでの私なら、「いま禅堂に戻っても1時間半しか休めない」と思っていたと思います。倒れたいと願っているはずなのに、面白いものでそんなことを考えてしまう。だが、その日はなぜか「1時間半しか」ではなく「1時間半も休ませていただけるのか」という言葉が心の奥底からフッと浮かんできたのです。その途端、ガラガラガラと世の中が変わっていくような感触を得たのです。「自分は変わった」と思いました。“

若い時には修業から一日も早く逃れるために、修行に負荷をかけて倒れてしまうことが一番の方法と気づきそれを実践してみたが、なかなか倒れなかったそうです。

自分が「もう限界だ」「もう無理」と思える間は、まだそうやって他事を考える余裕があるということなのかもしれません。

確かに、人間は何かに夢中になっているときややらなきゃダメだと覚悟を決めているときなどには、自分の思ってた以上の力を発揮するものだと思います。

自分の限界を自分で決めてしまうということは、自分の可能性を無くすということと同じなのかもしれません。

そう考えると、限界を決めてしまうということは、それ以上に挑戦することもありませんから、勿体ないことですね。

自分の考える限界の先をどう手に入れ、どう当たり前にするかが成長のカギなのだと思います。

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

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