「人生の後半をどう生きるか」

（外山滋比古お茶の水大学名誉教授）

“これからどう生きたらいいのか、と考えている時にこんな俳句と出合った。「浜まで海女も蓑着る時雨かな」詠んだのは江戸時代の俳人、滝瓢水である。これから海に潜る海女が、雨を避けるために蓑を着て浜に向かう。どうせ海に入れば濡れてしまうのに、なぜ蓑を着る必要があるのか。浜までは濡れずに行きたい、というのが海女の気持ちなのである。つまり人間は、少しでも自分を愛おしみ、最後まで努力を重ねていかなければならないのである。“

こういった矛盾は本当にたくさんあるものだと思いますから、人間の感情とは不思議なものですよね。

合理的に考えることと同時に、人としてどうあるべきかを考えて行動していくことが大切なのだと思います。

「どうせ〇〇だから」と投げやりになってしまっては、衰退するしかありません。

「人生は目標なり」これは先生に教えていただいた言葉ですが、人間は目標をもったとき、初めて人として生きる道を歩き始めるのだという意味と理解しています。

目標なく生きているのは、人間以外の生き物すべてに共通することですが、目標を持って生きるのは人間だからこそだと思います。

目標をもったとき、人として生きることになり、どんな目標を持つかで人生の価値が決まるのだと思っています。

目標が高いということは、それだけ自分の可能性を信じているということで、その人の潜在能力が開花する可能性が高くなります。

一度きりの人生ですから、自分の可能性を信じて、最高を自分を創り上げたいものです。

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

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