「札付きだった支店長の勇断」

（佐々淳行初代内閣安全保障室長）

” ジェット機が落ちたかと思うくらいの轟音と激震に遭遇した直後、自分がこの大災害に際して何をすべきかを考え、「そうだ。俺の役割は町に紙幣を出すことだ」と気づくんですね。震災当日のうちに金融特例措置という五カ条の布告を独自の判断で出したんですよ。例えば、通帳や判子がなくても身分証、免許証を提示したらお金が借りられる、半焼けの紙幣は普通の紙幣と交換する、といったもので、もちろんこんなことを日銀本店や大蔵省本省がすぐに承認するわけがありません。“

自分の役割が何かを自覚していれば、命令や規則などなくても正しい仕事ができるという事です。

命令がないからできない。権限がないからできない。教えてもらっていないからできない・・・。

こんな人は、自分の役割（仕事の本質）が理解できていないのです。

特に異常発生時の中でも緊急を要する時には、自分の判断で即決しないといけないことは起こってしまいます。

報連相はとても大切なことですが、緊急時には事後報告しかできない場合もあります。

人は緊急時や困難な時に、本当の人間性が出ると言いますから、イザというときに自信を持って正しい判断が出来るように、日ごろから自分ですべての責任を取るくらいの覚悟と、自分の仕事に対する情熱と誇りを持っていくことが大切だと思います。

私たちの仕事はモノの移動と保管にかかわるお客様の手間を省くことですから、どうしたらお客様の手間を省くことが出来るかを常に考えていきたいですね。

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

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