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『「もう一回」の言葉の重み』

『「もう一回」の言葉の重み』
(石原仁司 日本料理・未在店主)

“いまでも忘れられない思い出があるんです。僕は27歳で嵐山嵐山吉兆の料理長になって間もなく、大ご主人が毎週店に来ては目の前に座って料理を食べられました。特にお出汁にはうるさい人でしたので、お椀の吸い物を口にする度に「もう一回」と言われました。そう言われて出汁をひき直すと、また「もう1回」と。多い時は1日に3回もひき直したことがあります。鰹が足りないとか昆布が効いていないとか、そういうことは一切言わない。それが18年間も続いたんです。大ご主人は結局、それが何だったのかを説明しないまま平成9年に96歳で亡くなるんです。「まだまだ未熟だ」という意味もあったと思います。だけど、僕が思うには一番、一番が勝負だよ、吸い物はそう簡単なものじゃない、料理の道は無限であるという精神を伝えてくださったのではないか、と。”

「1回1回を大切にする」と伝えてくださっていたのだと思う、この前向きな考え方に感動しますね。
18年も「もう一回」とやり直しさせられ続けたら、投げ出したくなる人の方が多いと思います。
今の世の中ではここまで求められることは、なかなか無いと思いますが、自分自身で完璧はない、だけど完璧を諦めるのではなく、常により以上を求めることは大切なことだと思います。
自分が諦めたらそこで終わりですから、最高の自分を目指すことに妥協してはいけないと思います。

今の自分が本当に全力でやった結果なのであれば、それが今の自分にとって完璧なのだと思います。
しかし、本当に在りたい自分は今の自分ではないと思いますから、自分の可能性を信じ大きな夢をもち、その夢に挑戦することが大切だと思います。
人生において可能性は無限ですから、何歳からでも気付いた瞬間から変えていくことが出来るのです。
一瞬一瞬を大切にして、それぞれが自分の人生を生き切れるようにしていきたいですね。

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

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