「“まだまだ”と“よし”」

（堀澤祖門三千院門跡門主）

“私は70年近く行を続けてきたわけだけど、行そのものには終わりはない。ただね、終わりはないけれども、いつまでも「まだまだ」じゃダメ。不安感で覆われてしまうからね。それを断ち切るにはどこかで「よし」という気持ちを持たないといけない。「よし」ということは終わりじゃなくて、自分で納得して新たに進んでいくということ。進行形と、ゴールに既に着いているということは同時。でも、自分で「よし」と手応えを感じるまでには50~60年かかったな。80くらいになってやっと、人間とか仏教とかいろんなものが分かってきて、人生が楽しくなってきた。やっぱり高いところを求めているから、そう簡単に満足できません“

70年も同じことをやり続けたこと自体に感服しますね。

人間は不完全な生き物ですから、どこまで行っても完璧と言うのはありませんから、「まだまだ」と謙虚な姿勢で自分を戒め、自分をより良くしていく努力をし続けることが大切なのだと思います。

しかし、そればかりだとやはり疲れてしまいますから、どこかで「今はこれでよし」と次に進まなくては続けることすら出来なくなってしまいます。

Aが50点になったら、次はBを50点に、そしたらCを50点、その次はＡを60点に・・・そうやって段階的に目標を立て改善していけば成果も見え楽しくなっていくものです。

一気に100点取りたい気持ちは皆さんあるかもしれませんが、細かな部分まできっちり素早く見る力が無いとそう簡単に取れないのが100点です。

今の現状を受け止めて、ちょっと背伸びした目標を設定し達成していくことで、楽しみが増えていくのです。

100点を目指し、先ずは70点を目指す、次は80点・・・自分に合わせてベストな目標を設定していきたいですね。

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

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