「大事なのは丸い土俵から何を学ぶか」

（納谷幸喜相撲博物館館長・元横綱大鵬）

“最初から稽古が好きな力士なんて誰もいません。だから、嘘ばかり言ってごまかしたり、ちゃんこ番に行きたがる。稽古は好きになるというより、遮二無二やらされるんだな。そのうちに欲が出てあいつに勝ちたいと思うようになれば、自分で進んでやるようになりますよ。相撲の基礎は何と言っても四股、鉄砲ですから、それをみっちりやったことが後でどれだけ役に立ったか分からない。農作業でもそうですけどね。北海道の広い畑を鍬で耕さそうとすると、前を見て「まだこんなにあるのか」と思うけれども、毎日コツコツ耕していたら、だんだん起こした部分が広くなり、喜びに変わるわけだから。大事なのは何の変哲もない丸い土俵から何を学ぶかということです。“

目標がハッキリしている人でも本当に努力が好きなんて言う人はいませんから、たまには休憩してしまったりしても継続することが大切なのだと思います。

基礎は特に、最初は面白くありませんが、それをやり続けていると、いろいろな成果が出てくるようになります。

その成果が実感できれば、好きにはならなくても、もっとやろうと思えるようにもなるものです。

大切なことは、成果が出てくるまであきらめずにコツコツと基礎に拘ってやり続けることなのだと思います。

少しできるようになると、ついつい基礎をおざなりにし横着をしたくなるものですが、これをしてしまうと躓いて転んでしまいます。

折角、楽しくもない努力をし、苦労して身に付けた基礎を自分がおざなりにしてしまっては、自分で自分の努力を無駄にするのと同じことです。

初心を忘れず、素直な気持ち、謙虚な心で、築き上げてきた自分の基礎を大切にしていきたいですね。

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

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