『小林秀雄から教わった歴史を知る意味』

（占部賢志福岡県立太宰府高等学校教諭）

“小林さんは「君を産んでくれたのは誰か。君のおっかさんだろう。おっかさんのいいところも悪いところもみんな君の中に流れている。そうすると、おっかさんを大事にすることは、君自身を大事にすることになる。歴史だって同じじゃないか。日本の2000年の歴史は君のこの体に流れている。君が君自身を大事にすることは、歴史を大事にすることだ。だから歴史を知ることは、自己を知ることに繋がるんだ」ということを噛み砕いてお話しくださった。日本人は古来、歴史を鏡だと思っていたんですね。歴史を学べば本当の自分の姿が見えてくるんです。“

過去があるから今がある。それは紛れもない事実であり、自分とは何者なのかを知る一番の方法だと思います。

私も過去に自分史を作成したことがありますが、つくった後に仲間と交換して読んでみるとたくさんのことに気付くことができました。

思ってた自分と違うこともありますし、思ってた以上だった自分、ダメだと思っていたことが実は周りから見たら全然ダメではなかったことなど様々です。

歴史を知るということは、まさに自分を知るということに繋がっているのです。

過去の経験から今の行動を決めるのが人間ですから、日本人として生きるとは、日本人の歴史と知恵を学び実践することに他なりません。

過去を無いものとして今を生きることはできません。栄光も失敗も背負って今を懸命に生きることで豊かな社会がつくられていくのだと思います。

たくさんの先人が人のために頑張ってくださったお陰で、今の私たちには豊かな社会がつくられています。

今の自分があることに感謝の気持ちで、人のために生きていきたいですね。

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

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