「すべて私にお任せください」

（加藤健二元キャピトル東急ホテルエグゼクティブコンシェルジェ）

“私はボーイだった頃から、お客様の名前を覚え、必ず名前を呼びかけることを徹底していました。覚えるためには何か特徴を掴まなければなりません。その一つが握手です。感謝の心を込め、差し出す手を通して「どうぞ私に何でもご相談ください」という気持ちをお伝えするのです。私は、毎朝、勤務開始の1時間以上前に出社してこんなことをしていました。コンピュータで打ち出されたVIPリストの裏に、200余りいるお客様のお名前やお部屋番号、勤務先、愛車などのメモを、直接手書きで記していくのです。リストをただ眺めているだけでは頭に入ってきません。自分の手で実際に書き出していくことで、確かな情報がインプットされていくのです。…お客様をお見送りした後でスタッフは朝食をとりますが、私はその時間をお客様のために使います。何か御用はないか、快適に過ごされているかどうか、ロビー内をくるくると回り一日に二万歩近く歩いていました。“

「すべて私にお任せください」この気持ちを持って臨むから、自分に責任感が湧いてきて、プロの仕事をするために行動するのかもしれません。

プロの仕事とは、強い責任と行動の上で成り立っているものだと教えていただきました。

私たちはこういう話を聞くと、ついつい「すごいなぁ。自分には出来ないなぁ」と思って終わりがちですが、世の中には意外とたくさんのこういう努力をされている方がみえます。

こんなことはとてもできないと思うのではなく、違いはあれど同じサービスを仕事としている同じ人間なのだから、負けていられないと奮起することが大切です。

あなたにはあなたにしかできないプロと言える仕事が必ずあります。今はその仕方を知らないだけなのかもしれません。

同じ人間がやっていることですから、やり方さえ身に付けてしまえば簡単なことで、あなたのあるべき姿を目指していけば、必ずあなたらしいプロとして成長していきます。

「すべて私にお任せください」その気持ちを持って、日々取り組んでいきたいですね。

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

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