「病気もようこそと考える」

（青山俊董愛知専門尼僧堂堂主）

“30代後半で初めて体調を崩して、放っておけばがんに移行すると言われて手術を受けました。最初は、こんな面倒な病でなければとも思いましたが、たとえ死に至る病であろうとも、仏様からの授かりものとあらば、すべて手を合わせて頂戴しましょうと踏ん切りがついたんです。そのおかげで、それまでは食べられて当たり前、眠ることができて当たり前、すべてが当たり前だったものが、病気になって初めて、すべては当たり前ではないんだと気づかされました。“

病気になれば、当たり前のことが当たり前に出来なくなるので、そのことを教えるために神が与えた試練であるということでしょうか。

困ったことに直面させられることで足りない自分に気づかせていただくチャンスと受け止めれば、失うことや病むことを通して学ばさせていただくことがたくさんあると思います。

3つ失ったら、そのことを通して5つ気づき改善する心構えでいれば、すべてを前向きに受け止め行動を起こすことが出来ます。

そうやって苦難を乗り越え、成長させていただいた先に豊かになった自分が存在するのだと思います。

良いことも悪いことも、人生を豊かにしていくためのスパイスであり、今、周りにある当たり前はいつ無くなってもおかしくないかけがえのないものです。

当たり前のことが有難いことなのだと感謝して、自分を生かしてくれている周りに恩返しできるように成長していきたいですね。

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

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