「国語教育の神様・大村はまの指導術」

（苅谷夏子大村はま記念国語教育の会事務局長）

“特に印象に残っているのは、「『私の履歴書』を読む」という単元で、「これまでの自分の人生を振り返った文章を書いてみましょう」と課題が出されました。思い出しながら、いざ一つの文章にまとめようと構成を考え出すと、思いも寄らないようなややこしい気持ちが自分の中に湧くのです。事実としてそこにある自分のこれまでの日々を、平坦な気持ちでは書けないことに戸惑いました。そんな最中に大村が「はい、そこまででやめましょう」と作業を止めました。「すべての出来事をあった通りにそのまま書くわけではなさそうでしょう。たくさんの事柄のなかから、それを選び取る自分がいる。実際にあったことでも、書かないこともある。選び、捨てる、そこにこそ、その人らしさが出てくるんじゃありませんか」“

毎日、一瞬一瞬にたくさんの出来事が起こっていますが、その出来事から記憶に残すもの、誰かとの話題で取りあげるもの、それを選んでいるのは自分自身だということですね。

全ては自分が選んでいるということを中学校の国語の授業で行っていることに驚きます。

私も中学校で教えてもらっていたのでしょうけど、全く記憶にありません・・・。

これも、自分が選んで記憶に残さないということをしてきた結果と言うことだと思い、先ずはそれを反省します。

何を選ぶかが「その人らしさ」ということですから、どうせ選ぶなら、自分や周りのモチベーションを上げる。楽しい気持ちにさせる出来事を記憶に残し、話題として活用していける方が良いですよね。

「雨が降っている」これを前向きに考えるだけでも人生は180度変わります。

同じ出来事でも角度を変えてみると全く違う内容となりますから、前向きに捉えて活用していきたいですね。

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

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