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「虎屋に伝わる儀式と掟書」

「虎屋に伝わる儀式と掟書」
(黒川光博 虎屋社長)

“私ども虎屋には代が替わり、新しい当主が事業を引き継いだ時に必ず行う儀式があるんです。京都の店には福徳、富貴の神様である毘沙門天が祀ってあるのですが、普段は厨子の奥に封印され、扉が閉められてある。その中に当主が一人で入り、お像を拝むんです。お像の前に立って、3,40分間対峙していますと、いろいろな思いが胸を去来します。…他に代々残されてきた教えの中で、一番分かりやすく現代的なのが「掟書」というもので、これは9代目光利が1805年につくったものです。それを見ますと「倹約に第一に心がけ、良い提案があれば各自文書にして提案すること」や「お客様が世間の噂話をしても、こちらからはしない。また、子供や女性のお使いであっても、丁寧に応対して冗談は言わぬこと」など…いまから400年以上前に書かれたものを9代目が共感し、それが現代にも通用することを考えると、ものの真理や商売の心得はいの時代も変わらないのだなと思います。”

お像と向き合うことで、自分自身と向き合い、新しい当主としての覚悟を決めるということでしょうか。
最低限のルールだけ掟書として残し、あとは時代の変化に合わせて当主の自己責任で変えていくからこそ、室町時代から存続できたのかもしれません。
また、虎屋の社長のお話を読んで、感じたことが「不易流行」で、掟書の一部からも想像できるかもしれませんが、虎屋で変えなかったのは想いや行動で、変えていったのは味なのです。
人間は、世の中の役に立つことをするという事が「不易」、そしてその方法は「流行」(時代によって常に変化する)という事です。

時代が何を求めているのか、お客様が何を求めているのか・・・それはその時代に生きている人、そのお客様と対峙している人にしかわかりません。
だからこそ、必ずみんなの役に立つんだという覚悟を決めた人間が、それぞれの時代で自分の責任のもと変えていくことが大切なのだと思います。
覚悟も責任もなく変えてしまっては誰の為にもなりませんから、自分と向き合い覚悟を決め、行動を積み重ねて責任を持てる自分をつくっていきたいですね。

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

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